2024年 IOS 第一回例会が2024年3月31日(日)に終了いたしました。
今回から現地開催のみとなり、約50名ほどの先生方にご参加いただきました。
第一回例会は『口腔外科医・一般⻭科医・矯正⻭科医がガミースマイルの真実に迫る』をテーマに開催いたしました。
東京歯科大学 口腔顎顔面外科学講座より渡邊 章先生から「我々のガミースマイルに対する顎矯正手術の現状と未来」
中野デンタルクリニックより松尾幸一先生から「⻭科医がなおすガミースマイル」
IOSより内藤 聡美先生から「ガミースマイルの原因と治療法について」
口腔外科医の渡邊先生、一般⻭科医・補綴医の松尾先生、 矯正⻭科医の内藤先生の各専門分野のスペシャリストによる大変貴重なご講演をいただきました。
例会の様子の一部をご紹介させていただきます。
会員発表では、ヴェリ⻭科クリニック 田島圭先生より「前⻭部重度の叢生と下顎犬⻭に⻭肉退縮がある患者に対し、矯正治療によるトルクコントロール と CTG を併用し改善を行った症例」 についてご講演いただきました。
第一回例会では、下記のようにコンセンサスをまとめました。
IOSが提案するガミースマイルの診断と治療法について、以下に示す。
原則以下の順番で原因に対する治療を提案することがのぞまれる。
- 精神的な問題(過剰に気にする場合)、カウンセリングによって対応を検討
- 骨格の問題が大きい場合は、外科矯正を検討
- 歯の位置に問題が大きい場合は、矯正治療を検討
- 歯冠長に問題がある場合は、歯冠延長術やラミネートベニア等を検討
- 上唇のハイパーモビリティーの場合、筋機能訓練及び上唇粘膜切除術、ボトックスを検討 * 笑ったときに唇が移動する合計距離が6~9mmを超える場合、上唇のハイパーモビリティーと判断する。
- 上唇の長さが短い、または上唇が短い(上唇の形態)の場合、有効な対処法は不明であるが、ヒアルロン酸注射が考慮される。
安易に5、6から治療を行う場合、以下のリスクが高まる。
- 代償的な対応となり、症状を複雑化する可能性がある。
- 治療の効果の程度を予測することが極めて困難になる。
- 加齢変化により、ガミースマイルは改善する可能性があるため、安易な代償的対応をするとロースマイルを誘発するリスクがある。
ガミースマイルは、安易に5、6はすべきではない。
ガミースマイルの定義
・切歯において2mm以上歯肉が見える
・全ての人が歯肉が4mm以上露出するのは審美的でないとした(Kokoch VO Jr et al/Comparing the perception of dentists and lay people to altered dental esthetics. J Esthet Dent/1999)
ご参加いただいた先生方、誠にありがとうございました。
また、例会開催までに尽力いただいたIOS運営メンバーの皆さんもお疲れ様でした。
今後も皆様方と、歯科医療の発展のために力を尽くせればと考えております。
今後の例会は下記を予定しております。
第2回:2024年6月30日(日)
第3回:2024年9月29日(日)
今後ともIOSを何卒よろしくお願いいたします。